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農業界に新卒で就職した女性の本音に迫る|農業は儲けられる可能性が沢山ある上、キツくない!?

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こんにちは、Ayakaです。

 

大学の新卒者の就職先人気ランキング等で、上位に来る企業が多い食品業界とは反対に、食品を扱うという共通点のある農業界で「働きたい!」という声を(ほぼ)聴いたことがないのは私だけでしょうか。

 

株式会社マイナビが2018年2月28日に公開した記事によると、産業別就職者数は、

 

①リーマンショック後一度減少し、その後増加し過去を上回る、②リーマンショック後減少し、その後増加に転じたが過去(2008年)には届かない、③継続的に増加傾向にある

引用元:新卒学生の進路状況の変化と産業別就職数に関して|株式会社マイナビ

 

のいずれにも、農業は分類されていません(文部科学省のデータを基にマイナビがグラフを作成。農業は農業・林業というカテゴリーに入っています)

 

この資料のみを基に、筆者が勝手に考察し、農業は経済の良し悪しに関わらず、新卒学生の就職先としての人気度にほとんど変化が無いという結論に至りました。

 

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今回、この記事を作成するにあたって話を聞かせてもらったのは、そんな農業界のある会社に、新卒の総合職として入社した新人女性社員Mです。

 

<Mってこんな人>

鳥取県出身

・某大学経済学部卒業

・高校では美術部

・大学では社交ダンスサークル所属

・20年4月から、鹿児島県内の農業界の会社で働く

 

農業には、なんとなく

 

キツそう

体力仕事っぽい

地味

女性の働き手が少ない

高齢化で人手不足が進んでいる

 

などなど、筆者も含めた若者の中には、上記のようなイメージを勝手に抱いている人がいます。

 

※若者の皆さん、勝手に筆者と同じ括りに入れてごめんなさい🙇

 

そこで、筆者(たち)が持っている農業へ対する偏見を取っ払う目的と、農業へ1人でも多くの若者に興味を持っていただく目的を兼ねて、「ぶっちゃけどうなの?」と、Mの本音を聞いてみました。

 

「この記事読んでも、どうせ農業界には就職しないよ」とか、読んでくださった後も「農業界にはどうせ一生直接関わりはしないよ」と思っていても結構です。

 

全員に農業界に行ってもらっても、それはそれで困ります(笑)

 

ただ、農業界以外でも、ビジネス面で、多少は面白いと思っていただける記事になっているはずなので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

 

 

 

新卒で農業界を選んだ理由

 

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―まず、どういういきさつで農業界で仕事することに決めたの?大学で何かきっかけがあった?

 

特別なきっかけが大学であったわけではないの。

 

鳥取の実家は自家栽培の農家だったから、私にとって、自然の中で暮らして、ある程度の自給自足することは、生まれた時から身近だったんだよね。

 

だから、農業自体にずっと興味を持っていたっていうよりか、将来いつかは自給自足生活をしたいなとは思ってた。

 

―幼いころから自分で育てたものを食べるっていう習慣が身についてたんだね。

 

要するに、買わなくてもある程度の食べ物が手に入る環境があったから、そういう生活を最終的にはするぞ!って思いはずっとあった。

 

―それが、大学卒業後すぐだとは思ってはいなかったんだね?

 

就活は、途中までは“普通の就活”をして、IT関係の会社を中心的に見ていたんだけど、「農業に携わるの、大学卒業後すぐでもいいかな」って思ってきた。

 

それまで、農業はあくまで自分でするものという認識で、会社に入って農業に携わるという考えは持ってなかったんだよね。

 

私が就活をしていたのは、大学卒業後は一応働かないといけないからで、正直、働く先はどこでもいいって思ってた。

 

―その働く先が、ITに関わる会社である可能性もあったってことか。

 

就活の途中で、農業・酪農界の採用サイト、あぐりナビを見つけて、「会社で働く手段でも農業ってできるんだ」って気づいてから、路線変更したの。

 

ただ、路線変更した理由の半分は、就活は早々に辞めたかったことだね(笑)

 

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会社で働いて農業に携わる方法も!

 

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―Mの会社の規模はどれくらい?

 

60人くらい。オフィスは鹿児島にあって地元に根付いている会社だけど、出荷先は全国だよ。

 

―私みたいな素人の勝手なイメージだと、農業に携わるって体力勝負な仕事が多そう、なんだよね。

 

実は、今現在は現場に出れていなくて、会社のオフィスで働いているんだ。

 

―会社が土地自体も持っているの?

 

会社が畑を所有していて、作物を出荷する工程まで全て行ってるよ。

 

会社内の比率で言うと、作物を育てて収穫する、生産に携わる人の数がかなり多いけど、当然作るだけではダメで、売らないと利益にはならないよね。

 

だから、出荷作業の人、営業の人、コーポレート関係の人もいらっしゃるよ。

 

 

コロナで変化する会社方針

 

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―それこそコロナで自分の仕事に影響はなかった?

 

ウチの会社の業績自体には、大きな影響はなかったかな。

 

私は生産現場ではなく、オフィスで働いているんだけど、これは適性の問題だね。

 

私は新卒の総合職として入社したのね。

 

例年だと、新卒の総合職全員が、最初は生産現場で学ぶことになっているのだけど、今年は、コロナで社会が激変していることを考慮して、会社のコーポレート部分もより強くしていかなければならないってことで、私は事務所で働いている。

 

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自分で言うのはおこがましいのだけど、一応国立大卒だから、会社内で相対的に比べた時、学歴が高い方に属すんだよね。

 

もちろん一緒に働かせていただいている方々皆さんの人柄は良くて、人それぞれ得手不得手があるから、私は事務の方が向いていると判断していただいた結果、オフィス中心で働いてる。

 

―Mは正直、生産現場に行きたかったの?

 

元々は、現場で作物を育てたいって思いを持って入社したんだ。

 

―え~!?頭をより使う方の仕事をしたいとは思わなかった?

 

包み隠さず言ってしまうと、農業を選んだ多少消極的な理由が、デスクワークをしたくなかったことなんだよね(笑)

 

いわゆる社会人をやりたくなかった(笑)

 

電話に出たり、お客さんとやり取りしたり・・・。

 

データを使うのはいいんだけど。

 

―それは分かるわ~。私も、日本独特のお客様第一精神は絶対に持てないや。

 

あとは農業を通してで、自然と直接関わりたかったって理由もあるの。

 

―生産現場で身体をよく使う仕事をすることは苦痛ではないんだね?

 

体力を使うのはたぶん大丈夫だと思う。

 

むしろ私は、精神的にしんどい方がダメだわ。

 

―多分慣れもあるよね。

 

農業で体力的にしんどいことがあったとしても、終わった後の解放感達成感を知っているから、生産現場に配属されていたとしても続けられる自信がある。

 

 

農業界の女性って実際どう?

 

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―これも門外漢の勝手なイメージで、農業は結構男社会かなって思ってるのだけど、実際に女性の割合とか働きぶりとかはどう?

 

ウチの会社では、事務には、おばさ、お姉さんが多いね。

 

確かに、生産部門では明らかに男性比率が高いけど、10年近く勤めて課長に登り詰めている女性もいらっしゃる。

 

ウチの会社は、ピーマンが全国一を誇れるくらいの生産量なのだけど、ピーマンの畑の統括をされているのはその女性課長。

 

―つまり、その女性課長は、日本一の数のピーマンを束ねていると言っても過言ではないってことか(笑)

 

そうそうそう!

 

その方は、各地にあるピーマン生産地のリーダーをまとめたり、収穫の予想をしたり、取引先と販売量と価格を交渉したりしてる。

 

―会社の年齢層は高いの?

 

ウチの会社で新卒を取り始めたのは10年前からなんだ。

 

新卒採用を始めるだいぶ前からいらっしゃる、社長のよしみの、生産現場で働く専門職のおっちゃんたちが10数人くらい。

 

それから、現場の指示や、作物の予算を立てる人たちが必要になったから、新卒を取り始めたらしいの。

 

結局、現場で指示を出したり、工程を組んでいるのは、新卒や中途で入社した20~30代が中心で、この層が全体の約3分の2だから、ウチの会社に関しては、年齢層そこまで高いことはないよ。

 

 

若者から見た農業界の課題

 

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―Mの経験と視点から、日本の農業業界が抱える問題はどういうところ?

 

他の業界のビジネスと同じ土俵にすら立ててないことかな。

 

本来、農業はと~っても頭使う仕事なんだよね。

 

だって気候という不安定な要因に左右されるのに、安定した利益を出し続けることはめちゃくちゃハードじゃん?

 

でも、世間一般的には、まだまだ単一・単純労働として捉えられがちだよね。

 

―申し訳ないけど、私もそういうイメージを持っている人の一人です。

 

だから、農業で働く人たち自身がもっとビジネスの視点を持つ必要があると思う。

 

農業とビジネスを切り離して考えていたら、いつまで経っても若者の選択肢に入ってこないだろうね。

 

―若者の視点から、若者が農業界に参入していくには、どんなことが必要?

 

「農業は年寄りがするもの」ってイメージが、若者の中で無くなればいいな!

 

確かに、生産現場だけで仕事をしていると、いわゆる社会人的なことを身に着けるのは難しい。

 

私はその社会人的なことをやりたくないっていう理由もあって、農業界に参入したわけだけど、今はこうして、思わぬところで社会人をする羽目になってるのね。

 

でも、よく考えれば、社会人として当たり前のビジネス感覚が備わっていなければ、そもそものビジネスの土俵に立てないわけ。

 

―農業界だって、作ったものを売らないといけないしね。

 

他の業界とも対等に渡り合えるだけの社会人の基礎や、ビジネス的な思考が農業界でも養えることが分かれば、農業界も、若者の選択肢として1つ増えるはずだよね。

 

―そもそも、農業界って絶対に無くならないものだよね。私たちは食べないと生きていけないし。

 

いくら生産する人が減ってしまおうとね。

 

ただ、若者が農業に対して持っている「田舎のおじいちゃん、おばあちゃんが、代々受け継いできた土地でやっていくもの」っていう根強いイメージは、どんどん農業界からも崩していかないと・・・。

 

―新しい考えが入っていきづらそう。

 

新しい技術やシステムの導入には抵抗がある人はまだまだ多いね。

 

あまりパソコンワークが好きでない私ですら、アナログすぎてついていけないところがある(笑)

 

―例えば?

 

書類の管理とか、「システム導入してもっと効率的にやれよ~」って思うね。

 

他には、毎年何をどれだけ作って、収穫したとかいう情報は、データで蓄積しようと思えばできるのよね。その蓄積したデータから、来年・再来年の計画を立てることができる。

 

 

少しでも農業へ興味を持ってくれた方へ

 

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―最後に、この記事を読んで少しでも農業へ興味を持ってくれた人へメッセージをお願い!

 

農業は、やり方によっては全くしんどくない上、めっちゃ大儲けできる可能性も!笑

 

あと、自分たちが普段口にする野菜だけを育てているのでは、決してないんだよね。

 

具体的な名前を沢山教えることはできないんだけど、絶対に需要があるけど、育てる人が少ない作物があるの。

 

例えばタバコとか、神社で使う榊の木とか、すごくニッチなものね。

 

意外なところで、「そんなの育てるの!?」って、実は儲かる作物を生産していらっしゃるから、そういう視点から農業を見てみるのも面白いかも!

 

決して野菜だけではないからね。

 

身体的な労働を沢山はせずに、機械で一括管理する方法や、土を使わない作物の育て方も出てきているんだよ。

 

―FinTech(フィンテック)とかあるけど、AgriTech(アグリテック)にも、もっと大きな可能性があって、開発のし甲斐がありそうだね。

 

エンジニアの人にも、もっとこの業界に入ってほしいわ。

 

―今日は、貴重な休日の中、インタビューのために時間を割いてくれてありがとう!

 

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