こんにちは、Ayakaです。
ちょっと過激なタイトルになってしまったのですが、実際に日本式シュウカツをやってみて、「これを海外大生が無理にやろうとしたら、色々やばいぞ」と思ったので、体験の共有と、対策法というか(賛否両論は覚悟で)おすすめしたい考え方をお伝えしておきます。
ただ、キャリア形成は私なんぞがこのブログに書ききれるほど簡単なものではないので、一人ひとり違っていいし違うのが当たり前、ということを終始覚えておいていただきたいなと思います。
▼参考動画:【最新】「就活のニューノーマルとは?」電通の新卒採用担当社員らが徹底討論 |NewsPicks
【最新】「就活のニューノーマルとは?」電通の新卒採用担当社員らが徹底討論
又、私は凡人以下の能力しかないので、要領の良い方、学歴がものすごく高い方、凡人以上の方には、共感できない話が沢山あると思います。
その点をご容赦いただいた上で、読み進めてくださいませ。
- 日本式シュウカツとは
- 理由① 時期的問題
- 理由② 距離的問題
- 理由③ 費用的問題
- 理由④ 暗黙のルール問題
- 理由⑤ そこまでして受かっても問題
- 対策!考え方を柔軟にしてみよう
- 日本式シュウカツへの提案
日本式シュウカツとは
まず、ここで言う日本式シュウカツとは何かを、筆者なりの言葉で定義しておきます。
参考にしたのは以下の記事3つです。
日本の就活は特殊なのか|新卒ならではの特徴や海外の就活との違い | 就活の未来
2021年卒 就活スケジュール完全攻略方法|キャリタス就活2021
日本の就活【新卒一括採用】がどうも変だと思う5つの理由。 | インターンナビ
もちろんこれが完璧な定義ではありませんが、大雑把に、
“就職する2年前から会社に内定するための準備を始め、内定するためだけに使われる適用検査=SPI試験の勉強もしつつ、選考解禁になった途端エントリーシートを何十枚も書き、会社の適性検査と何度かの面接をクリアし、就職する1年前には内定を勝ち取る”
この一連のプロセスを、日本式シュウカツと勝手に呼びます。
ちょっとジャッジメンタルな書き方になってしまいましたが、今回21卒の就活を実際に体験してみて、
「こんな感染拡大が続いている状況下でも、まだこんなこと続けるのか」と30%の怒りと、30%の呆れと、30%の焦りと、10%の空虚感で心がいっぱいになったので、
あえて、いかに日本式シュウカツが内定と意義を説明できないルールにこだわっているかを表したかったのです。
もちろん、他国の採用方法を見て盲目的にそちらを見倣えとか、日本式シュウカツが全部悪い、なんて言うつもりは一切ありません。
むしろ、米国や欧州諸国が取っている新卒の就職方法だと、実力主義に徹しすぎて、卒業したばかりの若者にはチャンスさえ与えられないことが多々あります。
その点日本は、職歴が無くても応募でき、ポテンシャルを見てもらえる新卒枠を作っているので、若者にも一定のチャンスは与えられていると言うことができるでしょう。
しかし、これだけ生き方が多様になっている中、大学を卒業して社会人になってまで、皆同時期に一斉スタートというのはいかがなものでしょうか。
それに、「他社もやっているから」みたいなアホな理由で日本式シュウカツを行い続けている会社は、
勉強はもちろん、他の点でも日本ではできない経験をしてきて、そのバイタリティや語学力(ビジネスレベルではなくアカデミックレベル)を母国の日本で活かしたいと思う海外大生を、取りこぼしてしまう危険性をはらんでいます。
話が少し脱線しましたが、これから海外の大学を卒業される予定の皆さんへ向けて、日本式シュウカツが私たちにとっていかに難しいか、その理由を追究しておきます。
理由① 時期的問題
北米や欧州の大学生は、6~9月に卒業を迎えることが大半です。
これは有名な話ですね。
なので、卒業してからすぐ働き始めようと思ったら、その辺りの時期がいいんです。
人によっては、最後の夏季休暇をエンジョイしてから働きたい人もいるので、あえて卒業後すぐ働き始めず、勉強で忙しくて会えなかった家族や友人と時間を共にした後、秋頃から社会人としての生活をスタートさせることだってあります。
何が言いたいかと言うと、4月まで入社を待ちたくないですし、人によっては待てない事情があります。
しかし、日本の会社は、始業時期がどこもかしこも一緒です。
というか、始業どうこうの前に、2年前から準備を始めるって早すぎです。
2年間の間に自分の気持ちが変わることだって、家庭の事情が変わることだって色んなことが想定されるのに、それを全部見越して準備するなんて無理です。
ましてやまだ若いのですから、2年間の中にも毎日のように、色んな体験をして、色んな人と出会って、色んな所に行って・・・
と若者の可能性は未知です。
にもかかわらず、まだ留学中でも、日本で働く意思があれば、1年前には日本に帰ることを決めるだけでなく、入る会社まで決めておかなければならない、なんて普通無理です。
しかも、これが一番言いたいことなのですが、「3年間、4年間、留学中はずっとみっちり勉強してるんですけど!!!」
凡人以下の要領ではね、エネルギーと時間を精一杯勉学に費やしながら、シュウカツも、だなんてできないです。
仮に、勉学を少しでも怠ると、成績が悪くなります。
成績が悪いだけだとまだマシかもしれませんね。
単位を落としてしまうと、最悪の場合、目指していた卒業時期には卒業できないってことにも・・・。
反対に、シュウカツをテキトーに行うと、内定命で頑張っている日本の大学生には勝てません。
もちろん、日本の大学生に優秀な人が多いことは分かっています。
バイトですごい成績上げたり、サークルを引っ張っていたり、起業なんかしちゃう人も。
課外活動をそんなにしていなくても、勉学にしっかり励んでいる学生だっていますよね。
外部記事
>>学業を頑張ったじゃダメ?「ガクチカ」を考えて疑問に思ったこと | かがみよかがみ
でもでも、海外に行った学生だって頑張ってないわけじゃないんです。
慣れない環境で毎日の課題をこなして授業についていくのが精いっぱいの人もいれば、寮長や生徒会のメンバーとして、学校運営を陰からサポートしている人だって。
ポテンシャルは日本の大学生と同じくらいあるのに、会社が入ってほしいと思う時期が違うという時期的な理由で、海外の大学生が日本の会社に入りづらいのはもったいないとしか言いようがないです。
あと、SPI試験の対策とかしないといけないらしいですけど、これもハッキリ言って無理!
てか、SPI試験なんて受けなくても、日本の学生って、ある程度の水準以上の大学に入った人なら、あんなの高校生の時点で解けましたよね?
さっきも書きましたけど、海外の大学に行ったら、大半の日本の大学生のより、勉強してる時間が長いんです。
SPI試験なんて、日本の新卒採用にしか使われない試験に割いてる暇なんて無いんです。
文句になっちゃいましたが、筆者のような凡人以下の海外大生へ。
勉学と日本式シュウカツは、その①時間の問題で、両立することが難しいです。
両方頑張ろうとすると、どちらも中途半端になる可能性があります。
理由② 距離的問題
以前、非英語圏へ留学するデメリットを書いた記事でも述べましたが、距離的な事情は変えることができません。
この日本と他国という距離的なデメリットについては、就活以外の面でも、覚悟して海外に出て行った学生が多いことと思いますが、
日本式シュウカツとなると、ますます距離的な障害が際立ちます。
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この度のコロナがどうこう関係なく、本当にダイバーシティーを意識し、優秀な人を取ろうと思えば、対面ばかりにこだわってばかりでなく、オンラインでの試験や面接をもっと実施すべきだと思いますが、
そこは、変化の遅い日本の会社の悪さが際立ちます。
なんせこんな状況の中でも、対面にこだわる会社の数があまりにも多いのですから。
筆者が応募しようとした日本の出版社は、郵送のみでしか書類選考を受け付けてはくれませんでした。
会社の性質上仕方ないと言って済ますこともできるかもしれませんが、もういい加減紙をやたらめったら使うのはやめません?
しかも今回は、パンデミックの影響で、筆者が当時滞在していたスペインから日本への郵送は一時期停止されていたため、出版社への新卒枠での応募は、はなから諦めるしかありませんでした。
日本にいる家族に書いてもらうこともできたかもしれませんが、家族に提出内容を見られるのは嫌ですし、何より自分の将来のことなのに人にやってもらうってダメっしょ、と思います。
比較対象としてどうなんだ!?とお怒りの声は置いておき、優秀な社員が多いことで有名なあのGoogleに新卒で入った学生(A)は、応募から最終面接まで全ての選考がオンラインでした。
Aは居住地ではない国での採用となったため、居住地からわざわざ飛行機で移動して面接を受けに行くとなると、金銭的負担があまりにも大きすぎます。
Googleくらい資金力がある会社であれば、Aの航空券もホテル代もカバーできるのでしょうが、Googleはオンラインで十分だと考えたのだと思います。
Aの最終面接もオンラインで行われ、内定が決まってから、Aは勤務する国へ旅立っていきました。
今回の新型コロナウイルスの感染拡大によって、SPIや適性検査がWebで受けられる所が増えたり、最終面接以外はWebで対応する所が増えたと言っても、
まだまだ対面にこだわる&今後対面に戻すと宣言している会社は数え切れないほどあります。
いわゆる21卒に分類され、2020年6月から2021年3月に卒業する海外大生にとって、この距離的問題に関しては、例年よりは緩和されたのかもしれません。
ただ、海外大生にとってはオンライン上で完結させてもらえない限り、今後も距離的な不都合さは残ります。
以上、理由その② 距離的問題がネックになります。
理由③ 費用的問題
時期的問題&距離的問題の補足のようになりますが、
仮に上手く書類選考が通ったとしても、最終面接のためだけに日本へ帰ることのできる余裕がある家庭はそんなに多くないはずです。
ちょうど帰国のタイミングで面接がある、と運が良ければ話は別ですが、
大体、日本で面接が行われる時期って、海外大生はテスト期間と被ってたりするんですよね。
最終学年ともなると論文も同時進行で書いていかないといけませんし・・・。もちろん全員じゃないですけどね。
これは大都市以外の日本の大学に通ってる大学生にも共通することですが、大概面接は東京とか大阪で行われるので、実家がその近辺に無い人にとっては、シュウカツのための経費はかなりの出費です。
よって、理由その③ 費用的問題がネックになることがあります。
理由④ 暗黙のルール問題
筆者の調べ不足が原因だ、というご指摘も覚悟しつつ、実際にあった例をご紹介します。
海外留学生向けの就活エージェントを通してある会社に応募しました。
その会社の求人は、筆者の経歴や学生時代の経験、将来したいことなど、ヒアリングを通して、そのエージェントさんからご紹介いただいたものでした。
結果は、一番最初の書類選考の段階で落選。
「他にもっと素晴らしい候補者がいたのだろう」と思っていたのですが、エージェントさんからのメールを見てビックリ仰天。
なんと暗黙のルールがあったのです。
今回の選考では、先方様は同社でインターンをされていたかどうかも見られていたようです。私の力及ばず申し訳ございません。
筆者は、
「は―――――――!?そんなことどこにも書いてなかったんですけど!?てか日本におらんかったのにどうやってインターンしろっちゅーねん!オンラインインターン開催してないくせに!そんなとこ見るなら、なんでこの留学生向けのエージェントさんに求人出したんねん!」
と思ってしまいました。
今でも思ってますけど、すみません。
他社でのインターン経験はあったんですが、それはもちろんその会社にとっては関係ないことなので、見てもらえず。
また文句ばっかりですが、だいたい、日本の短期インターンって会社説明会と何が違うんですか?
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あと他にも、会社説明会に参加してないとエントリーシートすら受け付けてもらえないとかいう暗黙のルールがざらにありますし。
会社説明会って、長時間学生を拘束するくせに、
会社がいざ面接ってなると、書類に書いたことと同じこと聞いてきたりしますよね?
あと書いたものを事前にきちんと読んでいらっしゃらなかったり。
日本の学生ももちろんですけど、海外の大学に通ってる人は、貴重な時間を、勉強の合間を縫って書いて提出するんです。
会社にルールがあるのは当然ですが、それなら隠さず堂々と求人票に書いてほしいですし、不必要なルールはいい加減捨ててほしいです。
スーツとしか書かれてないのに、大概の場合、その時だけしか着ないあのだっさい黒い就活スーツを指しますし。
外部記事
>>就活スタイルに身を包まないと社会人の切符はもらえないんですか? | かがみよかがみ
いい加減もうやめるべき質問である「弊社は第何志望ですか?」には、バカ正直に「第二志望です」とか答えると、それだけで落とされるらしいです。
海外大生は、いくら頑張って情報を集めても、その他書かれていない暗黙のルールが多すぎて、着いていけません。
以上、理由その④ 暗黙のルールが多すぎます。難しいです。
理由⑤ そこまでして受かっても問題
もうこの上の①~④だけでも、筆者的には限界を通り越しているのですが、
仮に上手くシュウカツに適応し、最終選考まで残り、受かったとしても、
今度は、果たしてそこで働きたいのか、という問題が発生します。
新卒一括採用で入る場合、職種別ではないことも多く、ましてや自分の希望する部署に行かせてもらえるとは限りません。
又、いくら日本で生まれ育ったといっても、大学生の年齢で3~4年間海外で過ごすと、どうしても価値観が、日本に居た頃とは大きく変わっていることがあります。
もともと、日本の社会的文化があまり合わないと思って出た人もいるかもしれません。
そのような価値観を持っていると、たとえ希望した会社に入ることができたとしても、
・上からの指示には従う
・皆と一緒に
・空気を読んで意見を言うのは控える
のように、現実には、自主性をまだあまり重んじない環境の会社だと、
今まで、日本の外では、自己判断をし、自分のペースで、積極的に物事に取り組んできた学生にとっては、息苦しく感じることがあるかもしれません。
会社の力量不足のせいで「こいつはガミガミうるさい奴だ」認定されてしまうなんてこともあるかもしれません。
要するに、ほぼ新卒一括採用しかしていない会社に入っても、いろいろと逆カルチャーショックを受ける羽目になる可能性が高いですよ、ってことです。
なんなんでしょうね。
ホームページとか説明会では「弊社ではグローバル化に合わせて」「ダイバーシティーを意識し」「国際社会の一員としてSDGsを」とかなんとか、美辞麗句っぽい単語だけ並べておいてこの採用の有り様は。
矛盾してませんかね。
ただ、こういった採用方法を今まで何十年も続けざるを得なかった日本特有の事情もあるんでしょう。
年功序列、終身雇用で会社が回ってきた上、雇用される側=学生は一度会社に入れてしまえば、よーっぽどのことをしでかさない限り、解雇されることはありません。
それは会社側からすると、ある程度お勉強ができて、きちんと言うことを聞いてくれる優等生の方が、問題を起こす可能性が低くて良いと考えますからね。
だって問題を起こされても、よっぽどのことでない限り解雇できないのに、お金だけは毎月むしり取られていくのですから。
なので、端的に言うと扱いやすい子が言い訳です。
海外の大学に行った人なんかは、どちらかというと扱いにくい子にあたる場合が多いでしょう。
上だろうと関係なく思ったことはズバズバ言うし、目的のないことはしたがらないから「なんでですか?」とか聞くし、普通に接しているつもりでも態度がデカいと捉えられてしまうことだってあるし(もちろん全員じゃないのは当然です)。
だから、日本の会社が
・積極性、自主性のある方
・自分で物事をテキパキと進められる方
・自分で考えて行動できる方
とか求人票に書いていても、海外大生はそれらを文字通りに受け取ってはいけないのです。
それこそ暗黙のルールのように、空気を読み、和を乱さない配慮をした上での積極性や自主性なのです。
色々考えなきゃいけないことが多くて難しいですね。
以上、その⑤ そこまでして受かっても問題で、日本式シュウカツがなぜ難しいかをご説明しました。
対策!考え方を柔軟にしてみよう
「難しい、難しい」と文句ばっかり言っていても仕方ないので、いくつか考えた対策法もご紹介しておきます。
ただ、一人ひとり事情は違うので、「無理そうだ」「自分には合わない」と思えばもちろん他の方法でいきましょう。
私が書かなかった方法で、別の対策をご存知であれば、コメント欄にでも共有してくださると助かります。
日本式シュウカツにしっかり染まる
「いやいや、こいつ何言ってんだ」って感じですが、
筆者のように「無理!」とか言ってないで、
要領よくこなしてしまえる人は、日本式シュウカツもできるはずです。
この記事にたどり着いたあなたも、「私には無理」と思い込んでいるだけで、できる可能性は十分あります!
モノは試しです。やってみましょう!
筆者も一応やってみた上で、「私には無理だった」と言っています。
キャリアフォーラムを活用する
海外の大学に通う日本人学生が、一番手っ取り早く日本の会社に就職する方法は、今のところコレでしょう。
ボストンキャリアフォーラムが最大規模ですが、アメリカまでわざわざ行かなくても、ロンドンやシドニー、シンガポールなど、開催する都市を増やしておられます。
▼CFN|バイリンガルのための就職・転職サイト
2020年のキャリアフォーラムは全てオンラインに切り替わっていますが、「やっぱり対面で話を聞いてみたい!」という方は、来年以降参加されてみてはどうでしょうか。
ちなみに東京や京都でも開催されるので、一時帰国中に、就活を全部終わらせることだってできるかもしれませんよ!
1つだけネックなのは、自分の志望する会社が1社もキャリアフォーラムに登録していない場合があることです。
特段海外大出身者を求めている会社ばかりではないので、そこは理解しておく必要があると思います。
就活エージェントをうまく利用する
留学生向けの就活エージェントだけでなく、“普通の”就活エージェントにも海外大卒生の事情を知っていらっしゃる方が増えているので、利用してみましょう。
情報収集のために利用するのもアリ、履歴書やESを添削してもらうのに利用するのもアリ、実際に応募するのをサポートしてもらうのもアリです。
エージェントさんはプロとして、学生側も会社側も両方の活動をサポートされているので、留学生特有の事情も熟知していらっしゃる方がいます。
日本でも夏・秋採用をしている会社が増えてきているので(人数確保のためにせざるを得ないという理由の場合もありますが)、
その枠での内定を、エージェントさんと二人三脚で勝ち取るのも、1つ方法としてご提案させていただきます。
日本にしかない新卒ブランドは捨てる
新卒かどうかがこんなに重視される国は日本くらいです。
「捨てる」という表現が嫌なら、新卒なんてものは、はなから存在しないと思うようにしましょう。
せっかく海外の大学を出るのですから、もう少し広い視野で物事を見てみませんか?
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焦って就職先を決めなくても、インターンをしながら、アルバイトをしながら、まずは派遣でその業界・職業を知ってみながら、放浪旅をしながら、いつどこでどう働くのか、又は働かないのか、決めたらいいじゃないですか。
もし日本に戻ってくる決断をして、したいと思った時期にしたい職種がなければ、同業界に入って、経験を積んだ後、そのしたい職種に就けるようにするキャリアの積み方も1つの方法でしょうし、
とりあえずお金が必要なのであれば、全く違う業界にでも入って稼ぎつつ、第二新卒枠で転職を目指すのも有りでしょう。
正社員にこだわらなくても、派遣社員にしたい職種がある場合だってあります。
正社員だろうと、契約社員だろうと、派遣社員だろうと、大事なのは仕事内容ではないでしょうか。
正社員でどこか会社に入れたとしても、自分が面白いと思える仕事はあまりさせてもらえないことがあります。
それなら、正社員とかいう名前にこだわってないで、自分の目指す職業に就いたらいいじゃないですか。
正社員だろうと派遣社員だろうと、やってることが同じ場合は多々あります。
筆者は、「新卒で派遣はおすすめしない」というアドバイスをいただいたことがあります。
「正社員の方が安定しているから」という理由でした。
その方の経験から、若い私を思って言ってくださった言葉だとは分かっているのですが、
今の時代もそれってホントですか?
おじさまやおばさま方からは「若気の至り」と言われるかもしれませんが、
それでも筆者は、この先60年以上働く上で、雇用形態が自分の人生の安定を保障してくれるなんて微塵も思いません。
それに、自分の人生に責任を取れるのは自分だけです。
今までも、海外の大学へ進学する決断を含め、自分の決断に自分で責任を取ってきました(もちろん家族のサポートあってのことです)。
自分で決断して、海外の大学へ1人で乗り込んでいき、卒業まできちんとこじつけるタイプの人間なら「新卒」なんてブランドに頼らなくてもやっていけるはずです。
コロナの影響もあり、今後は見通しが立たないので、学部レベルの学歴では、卒業してすぐ海外で働くのは難しいと思いますが(ビザの問題もあります)、
新卒なんてブランドにこだわらない価値観を持ってみると、自分の選択肢が広がるかもしれませんよ。
とりあえず数年頑張る
日本の若者がよく言われています、「とりあえず3年」と。
新卒で入った人が「仕事を辞めたい」「職場を変えたい」と思っても、「とりあえず3年はやってみろ・耐えろ・頑張れ」なんだそうです。
これの是非は置いておいて、この考え方でいってみるのも有りなのではないでしょうか(セクハラとかパワハラの類は全く話が別です)。
1年は短すぎるかもしれませんが、2~3年の就業経験があれば、国内のみならず、国外の求人もEntry levelへの応募ができるようになることが多いです。
もしかすると、「とりあえず」と思っているうちに、最初はあまり乗り気でなかった仕事に意欲が沸き、いつの間にか部下を何十人も抱える上司になった、な~んてこともあるかもしれませんよ!
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正攻法とは別の方法で攻める
日本の大学生と同じようにシュウカツを攻略するのは難しいですが、今はオンラインでほぼ何でもできますよね。
FacebookとかTwitterなどを上手く利用すれば、入りたい会社で働いている方と何らかのコネクションを作らせていただいたり、求人専用のグループに入って情報集めをしたり、直接求人に応募することだってできます。
Facebookの就活版であるLinkedInは結構オススメです。
▼LinkedInの登録はこちらから
海外での就職を長期的な視点で検討している人はもちろん、そうでない人も、登録しておいて損することはないでしょう。
起業する
「起業は誰にでもできる」という声が多いですが、理論上はその通りです。
ただ、その起業でご飯が食べれるようになる人はごく一部なんですけどね。
常日頃何か考えている人でも、突然名案が降ってくることなんてそうそうありませんし、
名案だと思っても、それをビジネスとして実行し、軌道に載せるのって結構大変です。
だから、社員さんに毎月きちんと給料を渡してあげられている社長さんって、本当にすごいな~と思います。
全員にはおススメできる方法ではないですが、日本式シュウカツに対抗する1つの方法として一応挙げておきました。
進学する
学部卒レベルだと難しい海外での就職も、修士号以上を取得すると、ハードルが下がります(簡単になるとは言ってません)。
「働きたい職種がある程度決まっている。でもそれは、どの会社でも倍率が高くて、難しい。ただ、修士号を持っていると有利になることがある」というような場合や、
「まだ就職はしたくなくて、もう少しこれについて学びたい!」と明確な意欲がある場合などには、院への進学も検討してみてはいかがでしょうか。
もし資金がすぐに調達できない場合には、1~2年働いてお金を貯めてから進学するのも1つの方法です。
(国によっては)年単位での何かしらの就業経験があれば、院を卒業してから、そのまま何年かはその国での労働が保証されているので、これは一石二鳥かもしれません!
※この度の新型コロナウイルスの世界的流行により、様々な事情が既に変わっています。今後の見通しも専門家ですら読めない状態になっています。常に最新の情報をご自身で確認するよう努めてくださいませ。
日本式シュウカツへの提案
ここまで長々と読んでくださった方、本当にありがとうございます。
最後に、海外の大学を卒業する日本人の1人として、日本式シュウカツにちょっぴり提案をして本記事を締めくくりたいと思います。
尚、大人の事情その他諸々は考慮していません。
たぶんそれは経団連の方がだいぶしているでしょうから。
若気の至りらしく、ズバッとダイレクトにいきます。
まず、今の日本式シュウカツの方法で、新卒で入社した人の30%が3年以内に離職している状態なんですね。
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>>「大企業=安定」の時代は過ぎた「新卒の3割が3年で辞める」飛び出した若者の声(LIMO) - Yahoo!ニュース
恐らく、当時は納得して入社を決めたのでしょうが、「やっぱり入ってみたら違った」とか「こんな話は聞いていない」と新入社員が思うことが起こっているんですね。
こういった若者の意識に加え、遂に2019年、トヨタの社長が「終身雇用を守っていくのは難しい」と明言したこともあり、転職するのはなんら不思議ではない、むしろしない方が珍しい時代にさえなるかもしれません。
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>>転職を考えない若者の方が、もはや珍しい。採用担当者が転職未経験の若者にアプローチすべき理由 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
>>若手の49%が「転職を考えている」という現実 | 人生100年時代を生き抜く働き方 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
>>「転職を考えている」 入社前の学生4割 - ITmedia ビジネスオンライン
今の日本式シュウカツを代表する新卒一括採用というのは、戦後、日本の経済がスーパー右肩上がりの時に作られたものです。
そうすれば、会社としては一気に若い労働力が得られるし、
労働する側としては一度会社に入ってしまえば年功序列と終身雇用がセットでしかも退職金まで保障されている、
と互いにメリットがあったのです。
しかし、そんな右肩上がりの時代はとっくのとうに過ぎ去ってもなお、当時システムを使っているのですから、時代が変わった今、ガタがくるに決まっています。
こんなことは私が改めて書くまでもなく皆知っています。
なのになんでこんな採用方法ばかり続けているのでしょうか。
先述したように、若者には「転職は当たり前」という意識が根付きつつあります。
同時期に大量の履歴書やESが送られてきて、人事の方も大変なのではないでしょうか?
欧米のシステムが絶対良いなんて思いませんが、通年採用をしている点は見倣った方が良いです。
海外の大学生はしかり、日本の大学生にも3月まで卒業を待たずして働き始めたいと思っている人がいるはずです。
一人ひとりの人生は違うのですから、全員「いっせーのーで」とスタートしなくたっていいじゃないですか。
あと、履歴書ですが、いい加減に、写真欄、性別欄、配偶者欄、扶養家族欄、消しましょうよ。
写真だけ見て、仕事ができるかどうか分かるんですか?
性差別しないなら、なんで性別欄が要るんですか?それに、女・男と簡単に2つに分類なんてできませんよ。
配偶者がいるかどうかなんて、会社に教える必要ありますか?
扶養家族の数なんて、自分がちゃんと管理してたらいいですよね?会社が守ってくれるわけでもあるまいし。
そして最後に(ほんとはもっと言いたいことあるけど、ここまでにしておきます)。
成績を判断するのであれば、SPI試験か大学の成績表か選べるようにしてください。
大学は本来勉学に励むところです。
日本の大学は就職活動予備校みたいになってしまってますが、そんな中でもしっかり勉学に励んでいる生徒はいらっしゃいます。
海外の大学となると、余計に成績は色んなところで大事になってくるので、在学中ずっと気にしながら勉強しているんです。
なのに、日本式シュウカツではそれは一切考慮してもらえません。
正直、SPI試験対策なんぞに時間をかけている暇は、1秒もありません。
日本の就活も多様になってきていますが、ごく一部の会社だけです。まだまだです。
しかもこのコロナのことがあったのに、変化のスピードが遅いです。
もしこれを人事の人が読んでいたら、貴社で新しい日本式シュウカツの方法を本気で検討していただきたいです。
あ、ただし、新卒枠は残したままでお願いします。それは日本式シュウカツの(唯一と言える)良いところなので。
以上、海外大生が正攻法で日本式シュウカツに臨むのはかなり難しい理由5つ&対策法でした。
あわせて読みたい!