こんにちは、Ayakaです。
大学生活最後の1学期が今週始まりました。が、なかなかスイッチが入らずやばいな~と思っていました。
しか~し、ハッピーな気持ちになろうと思って観た2月12日にNetflixで公開されたばかりの『好きだった君へ:P.S.まだ大好きです』を観て、非常にアンハッピーにな気分になりました(泣)
▼『好きだった君へ:P.S.まだ大好きです』予告
『好きだった君へ: P.S.まだ大好きです』続編予告2 - Netflix
(『好きだった君へ:P.S.まだ大好きです』は2018年に公開された『好きだった君へのラブレター』の続編です。)
と同時にやる気スイッチが入ったので良いんだか悪いんだか分かりませんが、このイライラが燃え尽きないうちに、今回の映画の何がそんなに不愉快ポイントなのかをつらつらと書いていきます。
尚、ネタバレが有るので、この先を読むか読まないかは自己責任でお願い致します。
また、文中の日本語訳は私が勝手に英語をそれとなく意訳したものなので、劇中ではその通りになっていない可能性大です。
一体何が伝えたいの!?
エンディング
まず、というかここが全てなのですが、エンディングに非常に不愉快な気分にさせられたので、斬っていきます。
ざっくりとした話の流れ
主人公のララ・ジーン・コヴィーとピーター・ケヴィンスキーは前回の映画『好きだった君へのラブレター』内で見事カップルになったわけですが、
今回の続編映画『好きだった君へ:P.S.まだ大好きです』はララが以前、ララの妹によって送られてしまったラブレターを受け取ったジョン・アンブローズ・マクラーレンから返事の手紙が来るところからスタートします。
ララは手紙の返事を書かなかったのですが、偶然が重なり、ララとジョンは高齢者施設でのボランティアを一緒に行うことになります。
ラブレターをきっかけに、ララとジョンは幼い頃、実は相思相愛だったことが判明し、何となく意識してしまい、ララはジョンにピーターと付き合っていることをなかなか言い出せません。
ララ、ピーター、ジョン、ピーターの元カノ・ジェンを含めた幼馴染6人は、昔埋めたタイムカプセルを一緒に開けることになるのですが、この日を境にララとピーターの関係に亀裂が走り出します。
後日、ピーターとジェンが昔のように親密にしている場面を友人伝いで知ってしまったララはピーターに別れを切り出します。ピーターはジェンの家族のことで慰めていたのだと弁解しますが、ララは納得がいきません。
➡まずここで私はララの決断を当然だ!と応援する気持ちになりました。
ララとジョンはボランティア先の高齢者施設で開かれたパーティーでいい感じになり、キスをしますが、このキスによってララはピーターへの気持ちを再確認することになります。
➡なんとなくこの展開は予想はついていたので、驚きはしませんでしたが、ララとキスし終わったあとのジョンの何とも言えない悟った顔が忘れられません。
ララが高齢者施設から出ると、なんとピーターがそこにおり、キスしてハッピーエンドという話の流れでした。
➡これが私の中での一番のイラッとポイントだったのですが、ララは2つの選択肢があり、ずっと好きでいてくれたジョンの気持ちを何度かもてあそんだ後、結局、元カノにきちんとNOとも言えない男・ピーターを選んで、自分だけ頭にハートマークがいっぱいな状態でハッピーになって映画が終了したことに、何重もの不快感を感じました。その後エンディングでもジョンに関しての情報は無し。
▼映画の公式ツイッターはこちら
➡高齢者施設でララと仲良くなったおばあちゃんが「本当に好きな人を見極めるには、間違った男にキスをする必要がある時もあるのよ」と言っていました。確かにそれでララの気持ちはすっきりしたのかもしれませんが、ジョンからすればピーターと別れてから長年好きでいたララとやっとの思いで初めてキスをしたのに、「あなたは間違いだった」と宣告され、心がズタズタに引き裂かれたことでしょう。
➡人の気持ちを踏みにじって自分(たち)だけ幸せになるなんてあり得ません。ララとピーターは一時的には幸せいっぱいな気持ちになるかもしれませんが、このカップルには必ず終わりが来ます。いつか絶対別れることが目に見えています。
➡不満ばかり言っていてもつまらないですが、この映画では一体どんなメッセージを伝えたかったのだろう、と考えています。
➡あえて皮肉っぽく意地悪に言いますが、「他人の気持ちを傷つけてもいいよ、その人はいつか立ち直るから」「違和感があってもせっかく手に入れた彼氏・彼女は手放さないようにしよう」「本当に好きな人を見極めるためにはキスが友好です」でしょうか?
透けて見えてくる大人の事情
エンディングの仕方は映画制作スタート時から決められていたはずですが、映画の途中途中で、「これきっと期日に間に合わせようとしたんだな」という、大人の事情がふしふしと感じられるシーンが何場面もありました。
バレンタインに合わせて作られた映画なので仕方のないことでしょう。映画通はむしろそこも楽しんで観るかもしれませんが、前の映画『好きだった君へのラブレター』の評価が高かった為、今回の映画で残念になったポイントの1つです。
アメリカ映画・ドラマのアジア系へ対する〇〇
アメリカの映画やドラマに出てくるアジア人、特にアジア人女性の顔ってだいたいいつも同じだなと感じたことはありませんか?
これ思ってるの私だけでしょうか。
例えば、超有名なルーシー・リュー。ゴールデン・グローブ賞を受賞したことでも話題になったサンドラ・オー、ドラマ『ニキータ』主演のマギー・Q、総アジア系キャストが話題となった映画『クレイジー・リッチ!』や『オーシャンズ8』で濃いキャラを演じたオークワフィナ、ドラマ『glee/グリー』でお馴染みのジェナ・アウシュコウィッツなど。
ご存知でない方は、彼女たちの画像を是非検索してみていただければと思いますが、
いわゆるつり目気味の小さな目で、頬骨がはっきりと分かる顔の女性がアジア系では多く起用されています。
▼コメディアン&女優 オークワフィナ
映画『オーシャンズ8』キャラクターPV(コンスタンス編)【HD】8月10日(金)公開
彼女たちももちろん美しいと思いますが、アジア系アメリカ人、アジア人が皆彼女たちのような”ザ・アジア顔”の特徴を持っているわけではありませんよね。
アジア系と一口で言っても、その中にも多様性があります。




誤解のないよう再度言っておくと、私はアメリカの映画やドラマに出てくる、ステレオタイプ化されたアジア系の顔も大好きです。心の底から、美しいなと惚れ惚れします。
しかし、『好きだった君へ:P.S.まだ大好きです』の主人公ララ役のラナ・コンドルも含め、アメリカで作られる作品には、あまりにも一定の偏見を持ってアジア系が起用されているように思います。
▼ラナ・コンドルのユーチューブチャンネル
My Everyday Make Up Tutorial | Lana Condor
彼女の顔のベースはそんなにつり目気味ではないように感じますが、映画の中のメイクでは、より”ザ・アジア顔”に近づけられているように見えます。
このメイクをしている動画もそうですが、アジア圏に生まれ住んでいる人が彼女のようなメイクはしないですよね。
アメリカで制作されている映画なので、仕方がないのかもしれませんが、アメリカにいるアジア人だって、皆が揃ってアメリカの映画やドラマに出てくるような”ザ・アジア顔”をしているわけではないはずです。
これに関して、今回観た映画で不快になったわけではありませんが、アジア系に対する偏見はまだ根強いのだと感じました。
それでも良かったポイント
不評ばかり書いてきましたが、反対に、劇中で良かったポイントを3つご紹介します。
選曲
前編の『好きだった君へのラブレター』に使われ、ヒットした Lauv の I Like Me Better もそうですが、この映画シリーズでの選曲は上手いと感心します。
Lauv - I Like Me Better [Official Audio]
全曲ご紹介したいのは山々ですが、エンディングに使われた1曲を貼っておきます。MARINA の "About Love" です。
MARINA - "About Love" (Lyric Video)
曲のタイトルが全てを物語っているので説明の必要は無いでしょう(笑)
セックスを断ったシーン
ピーターとララが車内で熱~いキスをし始め、ピーターがララの服に手をかけ出し時、ララが「まだセックスはしたくないの」ときちんとNOを伝えるシーンがありました。
それを聞いたピーターも「焦らせているように感じさせてしまっていたらごめん」ときちんと気持ちを伝えたので、映画を観るであろう多くのティーネイジャー(10代の子たち)の心に響くといいなと願うばかりです。
ティーネイジャーに限らず、きちんと性的同意の概念を知っておくのは大事ですけどね。
お父さんの恋愛
主人公ララの母親は不幸で亡くなった後、ララの父親はララとララの妹2人を男手一つ育てています。
そんな彼は長らく恋愛から遠ざかっていたのですが、離婚した近所の女性と仲良くなっていき、映画の最後の方には、二人が手を繋いで一緒に犬の散歩をするシーンがありました。
なんだかほのぼのとした温かい気持ちになりました。
まとめ
総合的には、やはりジョンのことがあり、伝えたいメッセージも分からないので残念な映画だと言わざるを得ませんが、
先述したように、相変わらず選曲が上手なこと、きちんと性的同意を盛り込んだこと、お父さんのほのぼのとした恋愛話も挿入されていたのは評価大です。
特に性的同意は本当に大事なポイントです。このシーンが無かったら、私の中でこの映画に対する評価0どころかマイナスだったかもしれません。
いや、でもジョンのあの何とも言えない悲しそうな全てを悟った表情は忘れられない(泣)
私がネチネチしている・しつこいのかもしれませんが、やっぱり人の気持ちをかき乱しておいて、自分(たち)だけハッピーエンドなのはおかしいでしょ。
せめてジョンに関して後日談のようなものをエンディングロールにでも付けて欲しかったな。
初めて映画の評価を書いてみました。怒りのエネルギーって凄いですね。寝る前に観終わって、朝にはこの原稿が完成しました。
以上です。
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